検査のしくみ
検査の考え方を説明します。表のグループごとの目的、判定のしかた、そしてこの検査ではわからないことです。
色でしか分けられない点
どの表も、大きさや濃さの違う点を円の中に並べたものです。数字や線は、背景と色だけが違います。点の大きさと明るさはわざと混ぜてあるので、手がかりになりません。
色は、ある色覚異常のタイプにとって、数字や線と背景が同じに見えるように選ばれています。このような色の組み合わせを、混同色と呼びます。
- そのまま
- 点の大きさだけ
- 明るさだけ
- 色だけ
赤緑色覚異常だけ
石原色覚検査表は、赤緑のタイプである1型色覚と2型色覚を見つけるための検査です。3型色覚のための表はなく、3型色覚の人はふつう正常と判定されます。4つのタイプは「基礎知識」のページで説明しています。
6つのグループ、6つの役割
- 第1表(示説表):だれでも読めます。何をする検査かを示し、表そのものがまったく見えない人を見つけます。
- 第2〜9表(変換表):同じ点の中に2つの数字があります。赤緑色覚異常の人はもう一方の数字を答えるので、はっきりした証拠になります。
- 第10〜17表(消失表):赤緑色覚異常の人には見えない数字です。ふるい分けに最も効率のよい表です。
- 第18〜21表(隠れ数字表):主に赤緑色覚異常の人だけに見える数字です。正常色覚の人にも見えることが多いため、判定での重みは最も小さくなります。
- 第22〜25表(分類表):1型色覚用と2型色覚用の2つの数字があります。数字の表の中で、2つのタイプを区別できるのはこの表だけです。
- 第26〜38表(曲線表):同じ考え方を曲がりくねった線で表したもので、数字を読めない人のための表です。
| グループ | 表 | 赤緑色覚異常を見つける | 1型と2型を区別する | 3型を見つける |
|---|---|---|---|---|
| 示説表 | 第1表 | できない | できない | できない |
| 変換表 | 第2〜9表 | できる | できない | できない |
| 消失表 | 第10〜17表 | できる | できない | できない |
| 隠れ数字表 | 第18〜21表 | できる | できない | できない |
| 分類表 | 第22〜25表 | できる | できる | できない |
| 曲線表 | 第26〜38表 | 一部の表 | 一部の表 | できない |
説明書による判定
第1〜21表のうち、17枚以上を正常色覚と同じように読めれば正常色覚、13枚以下なら赤緑色覚異常です。14〜16枚はまれで、さらに検査が必要です。
簡易版では6枚の表を使います(第1表と、第2〜5、6〜9、10〜13、14〜17、18〜21表からそれぞれ1枚)。6枚すべてを正しく読む必要があります。
説明書では、昼の光の下で、本を75cmの距離に置き、1枚につき約3秒で見ることとされています。
この検査にできないこと
赤緑色覚異常のふるい分けとしては、とても優れた検査です。第2〜17表で、赤緑色覚異常の401人のうち95.5%から99%が見つかりました(何個の誤りを不合格とするかによって変わります)。正常と判定されてしまう少数の人は、最も軽度の人です。
分類表の精度は、ずっと低くなります。強度の1型色覚の人の18%と、強度の2型色覚の人の3%は、どちらの数字も見えません。また、軽度の人の約5人に2人は両方の数字が見えます。
3型色覚は見つけられず、色覚異常の程度も測れません。また、ふるい分けの検査であって、診断ではありません。正確な診断にはアノマロスコープを使います。
光と画面
この検査は、印刷された表を昼の光の下で見るように作られています。黄色っぽい室内の照明では、2型色覚の人の一部が正常と判定されてしまいます。蛍光灯も適していません。
画面は、それぞれのやり方で色を変えます。Night Shift、True Tone、ダークモードのフィルタなどの設定も同じです。このサイトの表は検査を理解するためのもので、検査を受けるためのものではありません。
16表から38表へ
日本の眼科医、石原忍は、1916年に日本陸軍のために最初の表を作りました。1917年の国際版は16表でした。
1936年に32表、1951年に38表になりました。このサイトの表は、1957年の第12版のものです。石原が1963年に亡くなったあと、1980年ごろにインクの仕様が改められました。この検査は今も印刷されています。
表の番号は、どの版かがわからなければ、あまり意味がありません。24表版や14表版は、同じ図柄を別の順番で使っています。
- 1916年最初の表(日本陸軍のため)
- 1917年国際版:16表
- 1936年32表
- 1951年38表
- 1957年第12版(このサイトの表)
- 1963年石原忍が亡くなる
- 1980年ごろインクの仕様が改められる
- 現在今も印刷されている